分かり合う時代をめざして

解析サイクルの特性とは グルグル思考を生み出す仕組み

解析サイクルの特性とは グルグル思考を生み出す仕組み
waku

考えがグルグルしちゃうけど、そんなときどうすればいいのかしら

Kuru

グルグルさせてしまう仕組みが脳にあるんだよ

あまりにも長いグルグル思考は健康にも精神にもよくありません。グルグル思考から抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。グルグル思考が生まれる仕組みを見ていきましょう。

✓記事の内容

・なぜグルグルしてしまうのか
・解析サイクルとは
・解析サイクルの上手な使い方

目次

人の考え感情はグルグルしてしまうもの

人の考えや感情は1日に数万回も行われるそうですが、そのほとんどは似たようなテーマについての繰り返し考えてしまうグルグルです。

人はなぜグルグルと同じことを考えてしまうのでしょうか。

何かにとらわれている時のグルグルは早く止めてしまいたいものですが、逆に、クリエイティブなテーマについては何かを生み出せるまで考えていたいものです。

また、思い込みや勝手な決め付けに気付かず、ずっと考え続けてしまうことがあります。

今回は、グルグルと考えさせてしまう脳の仕組み、解析サイクルの特性について深堀りしていきます。

解析サイクルの特性とは

解析とは、考え、感情、イメージの総称です。

解析サイクルは、解析がどのようなプロセスを持っているのかを説明しています。

解析サイクルのプロセスとは、「Whatを付ける」→「条件・状況・環境に照らし合わせて解析」→「解析の結果」→「過去のデータバンクインプット」です。

解析サイクルの特性とは、この解析サイクルが私たちに与える影響を示したものです。

解析サイクルの特性は、「自分の知っている情報に基づいてしまう」「自分の解析に解析を重ねてしまう」があります。

自分の知っている情報に基づいてしまう

私たちの解析はすべて、記憶という過去のデータバンクに基づいています。

理解すること、感じること、思うこと、考えることはすべて、過去のデータバンク内にある情報に依存しています。 過去のデータバンクに無い情報は考えることも感じることもできません。

脳は、まったく初めての内容を学んでいるはずなのに、これは〇〇に近いな、○○と同じだなと思ってしまうことがあります。 これは、初めての出会いを知っている世界に染めてしまうようなものです。

これでは新しい学びにはなりません。頭の中では、すでに知っていることを学んでいると誤解してしまうことになります。

常に解析サイクルの特性が働くため、脳は新しいことを新しいこととして学ぶことが苦手です。 このため、苦手なことはいつも苦手になります。理解よりも先に勝手に決めつけてしまいます。

相手に対する理解や自分との疎通を難しくしてしまう要因です。

自分の解析に解析を重ねてしまう

何か失敗をしてしまうと、そのことをずっと繰り返し考えてしまうことがあります。

ひとつの事象に対して、「〇〇だから、、、」「でも、、、」「だって、、、」と思いが止まりません。
「失敗した」→「だって、〇〇があったから」→「〇〇が無ければ」→「〇〇をしたのは私じゃないのに」→「失敗したな」→「失敗したから〇〇と思われるかな」→etc

解析の結果を前提に、次の解析が走り、それが次から次へと繰り返されています。 これが解析に解析を重ねている状態です。

より長いスパンで見ると、私たちは、過去のデータバンクから情報を引っ張り、解析の結果をデータバンクにインプットすることをずっと続けています。

私たちは、自分の解析に解析を重ね続けていく人生を歩んでいると言えます。

解析サイクルの特性が引き起こす限界

日常のコミュニケーションのすべては、解析サイクルの特性そのものです。

何をどう思い、どう感じるのかはその人の知っている情報に基づいて生み出されます。 さらに、自分や相手の解析を前提に、解析を重ねていくのがコミュニケーションです。

結果的に自分の勝手な解釈で物事を理解していくことになります。

解析サイクルの特性が働けば働くほど、自分の知っている世界から自由になれません。

これは、解析の幅が狭くなり、特定の範囲内でしか物事を捉えられなくなることを指しています。

コミュニケーションのズレやパニックになったり、周囲に適応しにくくなったりと、その影響力は無視できません。

解析サイクルの特性を上手に使うには

解析サイクルの特性は、脳が勝手にしていることです。意識的に止めることは出来ません。また、解析サイクルの特性はダメなものでもありません。

深く理解することで、これまでとは違う捉え方、考え方が出来るようになります。

まずは、脳の仕組みによって、自分の知っている世界に基づき解析に解析を重ねてしまうことを理解する必要があります。これは個人の問題ではなく、脳が起こしていることだと理解するのがポイントです。

脳の仕組みに振り回されるのではなく、脳の仕組みを私が使っていくという意識が大切です。

その上で、自分が何を見ているのかに着目しましょう。

脳はついつい知っていることとつなげて理解しようとします。 そのままにしていると脳による誤解や決めつけが働いてしまいます。

今自分が出会っているのは何だろうと確認することが必要です。 自分の知らないこと、気付いていないことがたくさんあるはずです。

そんな気持ちで出会いを楽しめるようになると、毎日がワクワクしますよ。

悩みによってはじめて知恵は生まれる。悩みがないところに知恵は生まれない。
アイスキュロス

まとめ

・解析サイクルの特性とは、「自分の知っている情報に基づいてしまう」「自分の解析に解析を重ねてしまう」。
・私たちの解析はすべて、記憶という過去のデータバンクに基づいている。
・私たちは、自分の解析に解析を重ね続けていく人生を歩んでいる。
・解析の幅が狭くなり、特定の範囲内でしか物事を捉えられなくなる。
・個人の問題ではなく、脳が起こしていることだと理解するのがポイント。

人間関係やコミュニケーションにおいて、悩みや問題となりやすいことはほぼ、認識構造が起こしています。

これを個人の問題にしている限り、人を罰する教育から離れられません。認識構造を理解することで、解析の自由度が広がります。

人間の持つ自由度を失わせるのは自分の解析です。

解析サイクルの特性とは グルグル思考を生み出す仕組み

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