分かり合う時代をめざして

脳の認識のクセの特性とは 脳はバイアス製造機 思い込みを生み出す仕組みとは

脳の認識のクセの特性とは
waku

思い込みってどうして起きるのかしら

Kuru

思い込みをつくりだす仕組みが脳にあるんだよ

バイアスという言葉やファクトフルネスがベストセラーになるほど、思い込みが及ぼす影響に注目が集まっています。
今回は、思い込みをつくりだす脳の認識のクセの特性について深堀りします。

✓記事の内容

・思い込みが与える影響とは
・驚きのコーピーのエピソード
・一瞬で自分を変えられる認識力

目次

私たちに大きな影響を与えている思い込み

認知バイアスという言葉をよく目にする機会が増えてきました。 人間は思い込んでしまう存在であるという理解が、少しずつ広がってきているように思います。

思い込みが働いてしまうと、目の前の事実を事実として理解することが出来なくなり、誤った理解を重ねてしまいます。

これは、相手に対する理解や自分に対する理解にも大きな影響を与えます。

しかし、思い込みが無ければ映画を見て涙を流すこともなくなります。相手の話に深く共感することもなくなります。
思い込むことはダメなことではありません。
思い込みは人間が生きる上でとても重要な要素です。

今回は、脳がどのように思い込みをつくりだすのかについて深堀りしていきます。

認識のクセの特性

脳が世界を理解するときには、認識のクセという仕組みが働きます。

認識のクセには、「部分だけをとる」「違いだけをとる」「過去とつなげて認識する」「有限化する」という4つの条件があります。

この認識のクセによって生まれるのが認識のクセの特性です。

認識のクセの特性とは、「部分情報だけで全体像をつくってしまう」ことです。 この部分情報によって全体像をつくりだしてしまうのが、思い込みです。

脳はバイアスの製造機ということですね。

部分情報とは、その存在や現象の一部分であったり、相手の話している単語ひとつ、自分の記憶の断片、相対比較した情報の一部などです。

この認識のクセの特性は常に働いています。

コーヒーのエピソード

認識のクセの特性を表すエピソードをご紹介します。

Aさんの週末によく使うカフェでの話です。

いつものコーヒーを飲んでいたら、店員とコーヒー豆の業者さんがやりとりをしていました。
よくみると、その業者さんはカフェの隣にある激安スーパーのオーナーさんだったのです。
いつも飲んでいたコーヒーは、この激安スーパーから仕入れていた豆を使用していたことをその時に知ります。

その日から、Aさんはカフェに通うことを止めてしまいました。
飲みやすくクセのないお気に入りのコーヒーだったのに、それが激安スーパーの豆だと知って、裏切られバカにされた気持ちになってしまったからです。

ほどなくして激安スーパーのオーナーさんは、コーヒー豆の専門家としてすごく有名な方だと知ります。
自ら生産地まで足を運び、生産者を守る運動の先駆者ということで、全国からお客さんがやってくるほどです。
いつも飲んでいたコーヒーはそんなオーナーさんがわざわざブレンドした豆でした。激安スーパーの豆の棚には、巷よりもちょっと高めで、だけど美味しい豆も置いてあるそうです。

それを知ると、「ああやっぱりあのコーヒーは素晴らしいものだったんだな」とまた通うようになり、友人にも話すようになりました。

さて、どんなエピソードに触れるのかよって、Aさんが思うコーヒーの全体像がコロコロと変わったことに気付いたでしょうか。

これを起こしてしまうのが認識のクセの特性です。

自分と自分の世界を一瞬で変える認識力

コーヒーのエピソードで注目すべきなのは、お店の人もコーヒーの豆もなにも存在は変わっていないという点です。

私たちの周りには、幸せや成功になるためには環境や人間関係を変える必要がありますよ、という情報が溢れています。しかし、コーヒーのエピソードでは、存在現象はひとつも変わっていないにも関わらず、お店には行かないと感情的になっていたAさんは、友人に紹介するほど積極的に変化しました。

これは、存在現象の変化ではなく、何をどう思うのかの認識の変化によって、Aさん自身とAさんの見ている世界が変わったということになります。

私たちの脳は、存在現象を変えることなく、認識を変えることで一瞬で自分と自分の世界を変えることが出来る能力を持っています。

存在現象を変えるには、時間や労力がかかりますが、認識の変化は一瞬です。

これが認識のクセの特性の力です。

脳に心が振り回されている限りストレスは止まらない

思い込みの問題は、心が振り回されることです。

望んでいないのに、心が上がったり下がったり、大きくなったり小さくなったりするのは、ストレスになります。

それを軽減するために、認知バイアスやビリーフシステムというメソッドが開発されています。しかし、このメソッドだけを見ていると、思い込みが自分の世界を一変するほどの能力を持っていることには気付けません。

脳に心が振り回されることを防ごうとするのではなく、心が脳を使う側に自分自身が立つことです。

認識のクセやその特性を深く理解すれば、「脳が起こしている世界」を「私が立ち上げたい世界」へ変える事が出来ます。

これが認識技術nTechが出来ることです。

まとめ

・思い込みは人間が生きる上でとても重要な要素です。
・認識のクセの特性とは、「部分情報だけで全体像をつくってしまう」ことです。
・私たちの脳は、存在現象を変えることなく、認識を変えることで一瞬で自分と自分の世界を変えることが出来る能力を持っています。
・脳に心が振り回され、それを防ごうとするのではなく、心が脳を使う側に自分自身が立つことが重要です。

今、世の中にある幸せは、存在現象を変えることで得ようとする情報ばかりです。 それを続けていてはいつかは疲弊してしまいます。

私が何をどう思うのか、どう感じるのか、どう考えるのかについて、深く理解するコンテンツは少ないのが現状です。

幸せは、まず自分自身と疎通することから始まると考えています。

いつでもどこでも出来ることです。

脳の認識のクセの特性とは

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