分かり合う時代をめざして

疎通の課題とは 分かり合うには仕組みの理解と技術が必要

疎通の課題とは 分かり合うための仕組みと技術
waku

どうすれば分かり合えるようになるの?

Kuru

相手と分かり合うには自分を理解することが必要なの。

分かり会う関係をつくるには、自分自身と疎通をする必要があります。
分かり合うための仕組みと身に付ける技術をご紹介します。

✓記事の内容

・人が分かり合おうとする理由
・関係性をつくる考え方が漠然としていませんか
・自分との疎通が重要

目次

人間はどうして分かり合おうとするのか

人間が分かり合おうとするのは、自分を理解するためです。

人間の悩みのすべては人間関係によるものだと心理学では言われています。

また、ハーバード大学の75年にもわたる研究では、人間の幸福と健康を高めるためのたった一つの方法は、良質な人間関係だと報告されています。

人間関係において、分かり合うという心理現象は切っても切り離せません。お互いを理解し合い、励ましあうための意思疎通は、良くも悪くも私たちの心に大きな影響を与えます。

人類の学びは人間を理解することから始まった!?

そのルーツは古代にまでさかのぼります。
心理学や統計学など様々な学問がありますが、それらのすべては哲学から始まっています。
古代哲学が探求していたのは、この宇宙自然がどんな仕組みで、何によって出来ているのかという真理と探究でした。

真理の探究というと大げさな表現のように聞こえるかもしれませんが、シンプルに言い換えればそれは「人間とは何か」ということになります。宇宙自然がどうして生まれたのかが分かれば、人間とは何かも分かるはずだということです。

実は、人間は未だに「人間とは何か」の共通の答えを持っていません。

それは誰もが「自分とは何か」の答えも持っていないことと同意です。

私たちは誰もが、「自分とは何か」を探し続けています。だからこそ、他者との関係によって自分を肯定し、自分らしく在り続け、自分という存在を実感しようとするのです。

関係性をつくる考え方が漠然としている件

話を現実に持ってきましょう。

私たちは人と分かり合うことについてあまりにも漠然とした考え方をしています。

ひとつ例を上げます。

大切にしたい人と深い信頼関係を作りたい場合、まず何が必要でしょうか。
気軽に話しかけられること?、安心してなんでも言える関係?、まずは自分が正直であること?

確かにそうかもしれませんが、自分がスッキリしていても、相手が気持ちいいとは限りません。
相手によって変わってしまう考え方は、どうしても漠然としてしまいます。

漠然とした考え方では、漠然とした関係性をつくってしまいます。

では、どんな考え方が必要なのでしょうか。

相手と分かり合うには、まず自分と疎通すること

相手と分かり合うには、自分が自分のことを理解する必要があります。

自分が何を伝えたいのかが分からなければ、相手に伝わりません。 相手に何をしてほしいのかが分からなければ、相手は思ったとおりに動いてはくれません。 同じように、自分が相手とどんな関係をつくりたいのかが曖昧だと、現実の関係性は曖昧になります。

つまり、自分自身がどうしたいのかを明確にすること、自分自身と疎通することが相手と分かり合うには必要です。

関係性について自分自身と疎通するポイント

・相手とどんな関係をつくりたいのか
・相手の何と出会い続けたいのか
・自分にとって関係をつくるとは何か

分かり合えない課題とは疎通の課題

分かり合えない課題は、相手との関係性の課題だけではなく、自分自身との疎通が大きな影響を与えています。

これを疎通の課題と表現しています。

疎通の課題を解決できた状態とは

相手は私を理解したと言っているけど、私は相手が何を言っているのか分からない、そんな認識のズレはよく起きます。

感覚的な解決や主観的な答えだと、認識のズレをスッキリと解決するには難しくなります。 疎通の課題を解決するには、客観的に再現できる必要があります。

客観的に再現可能であれば、それを技術化させることも可能です。

疎通の課題を客観的に表現すると図のようになります。

疎通出来ていないところから、疎通が出来る。そして、疎通が出来たところから、なぜ疎通できない状況となったのかを再現する。

疎通の課題のみならず、あらゆる悩みや問題解決において大切なのは、再発しないことです。 完全に解決したところから、なぜ課題が生まれたのかを観察することで、何が問題をつくり出したのかが明確になります。 さらに、再現することの大きな利点として、もうこの問題は把握しているという安心感があります。

この安心感があることで、同じような課題や問題と出会っても、慌てず落ち着いて対応することが出来ます。

疎通の課題が解決した状態とは、図のように疎通のワンサイクルが起きている状態です。

疎通の技術化のメリット

・何がどうなったから問題になったのか把握できる。
・完全に把握できることで安心できる。
・同じような問題と出会っても慌てない
・再現できたことは共有できる

まとめ

・分かり会う関係をつくるには、自分自身と疎通をする必要がある。
・他者と分かり会うこと、自分を理解することを合わせて、疎通の課題と呼ぶ。
・疎通の課題を再現できた状態が解決できた状態。

分かり会えないことから生まれる心の傷は、人生に深い影響を与えてしまうものです。その影響を乗り越える技術を共有出来ることを嬉しく思います。
共に歩んでいきましょう。

今日はここまでです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。

疎通の課題とは 分かり合うための仕組みと技術

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